日本有数の嵐山という観光地にあって、
あまり目立たぬ存在の、法輪寺をご存知でしょうか。
元々「渡月橋」は「法輪寺橋」とも呼ばれ、
法輪寺へ参拝する為の参道の一部でした。
京都の町人からは4月の「十三参り」と、12月の「針供養」で有名です。
特に「十三参りのお寺=こくぞうさん」という愛称で親しまれています。

「こくぞう」とは、本尊である虚空蔵菩薩のことですが、
本来大日如来の脇侍で、功徳(くどく=御利益・恵み)が
虚空(大空)のように大きいという意味を指した菩薩様です。
昔は、医学・医療というものが全く存在せず、生まれた子供の大半が
成人せず死ぬのが当然と思われていた時代でした。
子どもの生命を守る為、虚空蔵様に日参するという姿が
普通に見られていました。そして、幼子がやっと13歳を迎えられた時・・・
その喜びを家族一同揃って晴着をまとって、
「こくぞうさん」に御礼のお参りに行く事が「十三参り」の始まりでした。
今では、時の流れと共に医学も進歩して、健康を祈願するというものから
「より多くの知恵が得られますように」と変化したようです。

しかし、慈悲多い「こくぞうさん」も、ただではご利益がもらえません。
この寺院には、他に類を見ない独特の参拝方法が存在しているのです。
ルールを犯すとせっかくの願いが水の泡になってしまいますので、
細心の注意が必要です。その注意すべき参拝方法を
明記しておきますので、間違いのないよう気をつけて下さい。
なぜか、この掟については、公式ホームページには載っていません。
しかし、京都の住人にとっては、常識となっています。

一つ、 必ず渡月橋の北岸から橋を渡る事から始めることが参拝の原点。
二つ、 本堂の前にぶら下がっている鰐口(神社の鈴にあたるもので、
寺院のこれは木魚が変化したもの?)を鳴らして参拝すること。
三つ、 参拝が終わっても、渡月橋を北岸に渡りきるまで、
絶対に後ろを振り返ってはならないこと。
この、三つめの「絶対に振り返ってはならない」という文句に、
ちょっと恐ろしさを感じるのは私だけでしょうか。もし振り返ってしまうと、
今得た御利益の知恵が、全て消えてしまうと言われています・・・。
絶対に気を抜かず、十分注意して渡月橋を渡りきって下さい。

私の家はクリスチャンだったのでお参りしていません。
妻は、橋を渡りきる直前、落とした物を拾おうとして、
つい、振り返ってしまいました。
おかげで二人とも、馬鹿な夫婦といわれています。
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ちいさな総門をくぐると長い階段が続く

階段の途中に電気の神様が


眼下に渡月橋を見下ろす
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