「伝統的建造物群保存地区」と京都
昭和50年に文化財保護法改正で、
京都でも伝統的建造物群保存地区という
画期的な制度がスタートしました!
これは住民が暮らしながら伝統的建造物群を
保存することが前提となっており、
地元住民が市町村と協力の上で
主体的に保存活動を行うシステムです。
外観の変更は制約があるものの、
建物内部の改装等は比較的自由にできる、
といった特徴があります。
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嵯峨野にある化野念佛寺を境として、北の宕神社の一の鳥居に近い上地区は主としてかや葺の農家風、
下地区は町家風の建物が周囲の美しい自然景観を背景に建ち並び、すぐれた歴史的風致を形成しています。
京都好きの方なら、一の鳥居をくぐったところにある、昔ながらの名物茶屋のある風景を見れば、
すぐにJRの 「あ!京都いこう」のポスターの撮影場所とわかるでしょう。
おもわずカメラを向けてみたくなるような昔の町並みが残されています。 |

この制度は 建物単体でしか保存出来なかった歴史的建造物を、
面的な広がりのある空間として保存するための制度です。
しかし、この制度が素晴らしいものだと、手放しで喜んでいるわけではありません。
美しい町並みの意識を高めるには、今のところ、この方法しかないのか・・・といった気持ちです。
京都市内には四ヶ所の保存地区があります。 |

上賀茂地区 祇園地区 産寧坂地区

そして、嵯峨鳥居本伝統的建造物群保存地区
たったこれだけです。本当にたったこれだけなの地区なのです。
京都府下にあと三ヶ所の地区があり、岐阜県の五ヶ所を抜いて全国一位だとか・・・
なんと悲しい一位でしょうか。 |

シルバーシートをつくらないと、お年寄りに席を譲らないという国民性ですから、
強制的な制度にしなければ景観を守る意識などないのかもしれません。

日本人の美意識がそこまで後退しているとは思いたくはないけれど、
政治家の意識がしっかりしているヨーロッパなどに比べて、国や公務員を信用できないわが国では、
自分だけが、快適に暮らせることのほうが、重要になっているのでしょう。
日本人に、公共の美意識に対する協調性などを求める方が間違っているのかなあ・・・ |

町家風建売住宅の試み (仁和寺近辺)
町並みの景観を守るということは、単に伝統の美しさを保存するというのではなく、
地球温暖化やスローライフの考え方を踏まえた観点から、もう一度、
日本の気候風土に合った、生活文化を見直すことが大切なのではないでしょうか。 |
第10段 「家に宿る心」
調和がとれた家というのは、たとえそれが一時的な住まいであったとしても、趣が感じられるものである。
教養ある人が自然体で暮らす家には、射し込む月の光でさえ、感じ入るものがあるようだ。
今風の、きらびやかな作りではなくとも、木立が古び、庭の草々がありのままに育ち、
濡れ縁、垣根の配置にも味があり、室内の調度品においても、
昔からの物が、良い具合に使い込まれているその様子にこそ、深みがあるように思われる。 |
桂離宮
貴重な調度品を並べたてたり、庭の草木に手を加えすぎているというのも、
非常に見苦しく興ざめであることこの上ない。
そのような家に果たして長く住むことなぞできるだろうか。
せっかくの家も、時という間の煙となって消えてしまうであろうことは明らかである。
何事においても、家を見れば住んでいる人の器量もわかるというものだ。 |
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町並みを見れば、その国の品もわかるというものでしょう

京都ブランドにあぐらをかいていた時代は終わりました。
京都ブランドの価値を高めるには
「京都」に魅力がなければ始まらない事を強く肝に命じることです。
観光産業という言葉はキライですが、正直、京都にとって観光は最大の産業です。
京都の歴史と文化は資源であり、京都ブランドの基盤です。
今やどこの地方都市とも変わらない景観になってしまったこの京都を、
本気になって修復しなければ、京都の明日はないのです。
京都再生は
歩行者天国に毛の生えたような政策で立て直せるほど甘い状態ではないのです。
せっかく空襲にも遭わずに済んだ幸運を、大切に守ることもできずに、
失ってしまった甍の美しさを、いまさら後悔しても、もう遅いのです。 |
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